鍼の種類:ざん鍼①

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院長の仲光です。

ざん鍼とは?

ざん鍼(ざんは金へんに毚)とパソコンの変換でも特殊な変換ツールを入れないと出てこない大変難しい漢字を書きます。

今回はそんなざん鍼の中でもバチ型と呼ばれるざん鍼についてです。

ざん鍼はこのブログでおなじみとなった霊枢九鍼十二原篇より「ざん鍼は頭が大きく、末がとがっている。これは浅い所の邪をとるのに使われる。」とあります。

私が所属する東洋はり医学会では上記のバチ型と次回ご紹介予定であるラッパ型をよく使うのですが、どうでしょうか?以前にご紹介させていただいた鍉鍼や圓鍼と比べると九鍼十二原篇の文言と実物ではちょっとイメージが違いますよね・・・

どちらかと言えばラッパ型の方がまだ文言に近いのかなと思いますが、古代九鍼と呼ばれる昔の中国で使われていた鍼の形状からは形状がずいぶんと変わっているようです。これは日本国内に鍼灸技術が伝わってきてからその用途や効果に応じて患者様に使いやすいように独自に発展してきた日本人の努力の賜物であると思います。

ざん鍼の用途としては浅い所の邪をとるとありますが、皮膚の表面にある遊走性の邪熱を瀉す。主に瀉法の手技として使われます。

当会での使用法としては首から頭にかけて皮膚に熱感のある方に用いてその鬱滞した熱を下に下げてあげることによって精神的なイライラやそういったものが原因で寝つきが悪い、眠れないといった不眠の症状などによく使用します。

主に瀉法としての用途が強いので出番は限定される鍼ですが、それでも当院では無くてはならない鍼の一つですね。

それでは、次回はさらに特殊?なラッパ型ざん鍼をご紹介いたします。

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