鍼灸でコロナ後遺症の冬を乗り切る!免疫力UPでつらい症状を改善する方法

冬になると悪化するコロナ後遺症。倦怠感や息苦しさ、咳、味覚・嗅覚障害、脳の霧、不安感など、様々な症状に悩まされていませんか?本記事では、そんなつらいコロナ後遺症を鍼灸で改善する方法を詳しく解説します。鍼灸は、免疫力向上、血行促進、自律神経調整作用などを通して、コロナ後遺症の様々な症状緩和に効果が期待できます。具体的にどのような症状に効果があるのか、鍼灸院の選び方、治療の流れ、費用相場、自宅でできるセルフケア、鍼灸以外の治療法など、コロナ後遺症の冬を乗り切るための情報を網羅的にご紹介します。この記事を読めば、鍼灸がコロナ後遺症に効果的な理由や、具体的な治療方法、費用、その他の選択肢まで理解し、自分に合った対策を見つけられるでしょう。つらい症状を和らげ、快適な冬を過ごすためのヒントが満載です。

1. コロナ後遺症とは?冬の悪化要因と症状の特徴

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)から回復した後も、長引く症状に悩まされる方が多くいらっしゃいます。これがコロナ後遺症(Post COVID-19 Condition または Long COVID)と呼ばれ、倦怠感や呼吸困難、味覚・嗅覚障害など、多岐にわたる症状が現れます。これらの症状は、回復後数週間から数ヶ月、場合によっては1年以上続くこともあり、日常生活に大きな支障をきたすケースも少なくありません。

1.1 コロナ後遺症の主な症状

コロナ後遺症の症状は人によって様々ですが、代表的なものとしては以下が挙げられます。

症状 詳細
倦怠感 強い疲労感が長期間続く。日常生活に支障が出るほどの重度の倦怠感を感じる場合も。
息苦しさ、呼吸困難 少し動いただけでも息切れがしたり、呼吸が苦しくなる。
乾いた咳や痰が絡む咳が続く。
味覚・嗅覚障害 味や匂いを感じにくくなる、または全く感じなくなる。
脱毛 感染後数ヶ月経ってから抜け毛が増える。
胸痛 締め付けられるような痛みや、刺すような痛みを感じる。
動悸 ドキドキと心臓が速く鼓動する。
関節痛、筋肉痛 全身の関節や筋肉に痛みを感じる。
頭痛 慢性的な頭痛が続く。
睡眠障害 不眠、中途覚醒、過眠など。
脳の霧(ブレインフォグ) 思考力や集中力の低下、物忘れなど。
不安感、抑うつ 強い不安や気分の落ち込みが続く。
消化器症状 下痢、便秘、腹痛など。
皮膚症状 発疹、かゆみなど。

1.2 冬にコロナ後遺症が悪化する理由

冬にコロナ後遺症が悪化しやすい理由はいくつか考えられます。

  • 気温の低下:気温が下がると、血管が収縮し血行が悪くなります。血行不良は、免疫力の低下や自律神経の乱れにつながり、コロナ後遺症の症状を悪化させる可能性があります。特に、冷えやすい手足や腰などは症状が出やすい傾向にあります。

  • 空気の乾燥:冬は空気が乾燥しやすく、気道粘膜の防御機能が低下しやすくなります。そのため、咳や呼吸困難などの呼吸器症状が悪化する可能性があります。また、乾燥は皮膚のバリア機能も低下させるため、皮膚症状の悪化にもつながることがあります。

  • 日照時間の減少:日照時間が短くなると、体内時計が乱れやすく、自律神経のバランスが崩れやすくなります。自律神経の乱れは、倦怠感、睡眠障害、不安感、抑うつなどの症状を悪化させる可能性があります。また、ビタミンDの生成が減少することも免疫力の低下につながると考えられています。

  • 感染症の流行:冬はインフルエンザなどの感染症が流行しやすく、コロナ後遺症を持つ方は、これらの感染症にもかかりやすくなっている可能性があります。他の感染症に罹患することで、コロナ後遺症の症状が悪化したり、新たな症状が出現する可能性も懸念されます。免疫力の低下も一因です。

これらの要因が複雑に絡み合い、冬のコロナ後遺症の悪化につながると考えられています。適切な対策を講じることで、症状の悪化を予防し、快適な冬を過ごすことが重要です。

2. 鍼灸がコロナ後遺症に効果的な理由

鍼灸は、東洋医学に基づいた伝統的な治療法であり、WHO(世界保健機関)もその効果を認めています。特に、原因が特定しにくく、西洋医学的な治療法が確立されていないコロナ後遺症のような症状に対して、鍼灸は多角的なアプローチで身体全体の機能改善を促すため、注目を集めています。具体的には、免疫力の向上、血行促進、自律神経調整といった作用を通じて、様々な症状の緩和に繋がると考えられています。

2.1 免疫力向上作用

鍼灸治療は、免疫細胞の活性化を促し、免疫力を高める効果が期待できます。皮膚への刺激が自律神経系や内分泌系に作用し、免疫機能に関わるサイトカインやリンパ球の産生・活性化を促すと考えられています。特に、コロナ後遺症においては、免疫機能の低下が症状の慢性化につながるとも言われており、鍼灸による免疫力向上は根本的な改善を目指せる可能性があります。

2.2 血行促進作用

鍼灸治療は、血行を促進し、酸素や栄養素を全身に行き渡らせる効果があります。鍼を刺すことで、血管が拡張し、血流が改善されます。これは、コロナ後遺症でよく見られる倦怠感、息苦しさ、味覚・嗅覚障害、脱毛、脳の霧といった症状の改善に繋がると考えられています。これらの症状は、血流の悪化によって引き起こされる、組織への酸素供給不足や老廃物の蓄積が原因の一つとして考えられるためです。鍼灸による血行促進は、これらの症状を根本から改善する可能性を秘めています。

2.3 自律神経調整作用

コロナ後遺症では、自律神経の乱れが生じているケースが多く、倦怠感、息苦しさ、動悸、不安感、抑うつ、不眠などの症状が現れやすくなります。鍼灸治療は、自律神経のバランスを整える効果に優れています。副交感神経を優位にすることで、心身のリラックスを促し、ストレスホルモンの分泌を抑え、自律神経の乱れに起因する様々な症状の緩和が期待できます。下記の表に、自律神経の乱れとコロナ後遺症の症状、そして鍼灸による作用をまとめました。

自律神経の乱れ コロナ後遺症の症状 鍼灸による作用
交感神経優位 動悸、息苦しさ、不安感、不眠 副交感神経を優位にしてリラックスを促す
副交感神経の低下 倦怠感、消化不良、便秘 副交感神経を活性化し、内臓機能を調整
自律神経のバランスの乱れ 体温調節の異常、発汗異常 自律神経全体のバランスを整える

このように、鍼灸は多角的な作用機序を通して、コロナ後遺症の様々な症状に効果を発揮する可能性を秘めています。西洋医学的な治療と並行して、あるいは代替療法として、鍼灸治療を検討してみる価値は十分にあると言えるでしょう。

3. 鍼灸で改善が期待できるコロナ後遺症の症状

新型コロナウイルス感染症の後遺症は多岐にわたり、人によって症状の種類や重症度も様々です。鍼灸治療は、これらの多様な症状に対して、体質改善を促し、自己治癒力を高めることで、症状の緩和が期待できます。以下に、鍼灸で改善が期待できる代表的なコロナ後遺症の症状と、そのメカニズムを解説します。

3.1 倦怠感

コロナ後遺症で最も多く報告される倦怠感。強い疲労感や身体のだるさが長期間続くことで、日常生活に大きな支障をきたします。鍼灸治療は、気血の流れを改善することで、全身のエネルギーレベルを高め、倦怠感の軽減を目指します。特に、腎虚と考えられる慢性的な疲労感に対しては、腎の機能を高めるツボへの刺激が有効です。

3.2 息苦しさ

息苦しさや呼吸困難感は、肺の機能低下や自律神経の乱れが原因と考えられます。鍼灸治療では、呼吸器系の機能を高めるツボを刺激することで、呼吸を楽にし、酸素供給をスムーズにする効果が期待できます。また、自律神経の調整にも働きかけることで、呼吸の乱れを整えます。

3.3 咳

長引く咳は、炎症や気道の過敏性によるものと考えられます。鍼灸治療は、炎症を鎮め、気道の機能を回復させることで、咳の症状を和らげます。特に、肺の経絡に関連するツボへの刺激が有効です。

3.4 味覚・嗅覚障害

味覚や嗅覚の異常は、日常生活の質を低下させるだけでなく、食欲不振や栄養不足につながる可能性もあります。鍼灸治療では、顔面部や頭部のツボを刺激することで、神経の伝達機能を改善し、味覚・嗅覚の回復を促します。

3.5 脱毛

コロナ後遺症による脱毛は、免疫系の異常や血行不良が原因と考えられます。鍼灸治療は、頭皮の血行を促進し、毛根に栄養を届けることで、発毛を促し、脱毛の進行を抑制する効果が期待できます。また、ストレス軽減効果も脱毛予防に役立ちます。

3.6 脳の霧

集中力の低下や記憶力の低下、思考力の低下といった「脳の霧」は、日常生活や仕事に大きな影響を与えます。鍼灸治療は、脳への血流を改善し、自律神経を整えることで、脳の機能を活性化し、「脳の霧」の症状改善を目指します。頭部への刺激は特に効果的です。

3.7 不安感、抑うつ

コロナ後遺症による不安感や抑うつは、自律神経の乱れや精神的なストレスが原因と考えられます。鍼灸治療は、自律神経のバランスを整え、リラックス効果を高めることで、精神的な症状を緩和します。また、セロトニンの分泌を促進する効果も期待できます。

症状 鍼灸による作用機序 関連する経絡・ツボ(例)
倦怠感 気血の循環促進、エネルギーレベル向上 腎経、関元、足三里
息苦しさ 呼吸機能改善、自律神経調整 肺経、定喘、膻中
炎症抑制、気道機能回復 肺経、尺沢、天突
味覚・嗅覚障害 神経伝達機能改善 督脈、印堂、迎香
脱毛 頭皮の血行促進、ストレス軽減 膀胱経、百会、風池
脳の霧 脳血流改善、自律神経調整 督脈、百会、四神聡
不安感、抑うつ 自律神経調整、リラックス効果促進 心経、神門、内関

上記以外にも、動悸、胸の痛み、関節痛、消化器症状など、様々なコロナ後遺症の症状に対して鍼灸治療は効果が期待できます。症状に合わせて適切なツボを選択し、総合的にアプローチすることで、より効果的な治療が可能です。

4. コロナ後遺症に対する鍼灸治療の実際

コロナ後遺症の鍼灸治療について、鍼灸院の選び方、治療の流れ、費用相場などを詳しく解説します。適切な鍼灸院を選び、安心して治療を受けていただくための情報を提供します。

4.1 鍼灸院の選び方(コロナ後遺症の治療実績があるかなど)

鍼灸院を選ぶ際には、以下の点を考慮しましょう。

  • コロナ後遺症の治療実績:ホームページや口コミなどで、コロナ後遺症の治療経験が豊富かどうかを確認しましょう。症例数や治療期間、改善率などの情報があると参考になります。
  • 国家資格の有無:鍼灸師は国家資格が必要です。「はり師」「きゅう師」の免許を持っているかを確認しましょう。厚生労働省のホームページで確認できます。
  • 衛生管理:清潔な環境で治療が行われているか、使い捨ての鍼を使用しているかなど、衛生管理に配慮しているかを確認しましょう。
  • 丁寧な説明:治療内容や費用について、丁寧な説明をしてくれるか、疑問や不安にしっかり答えてくれるかを確認しましょう。
  • アクセス:通いやすい場所にあるかも重要なポイントです。
  • 口コミや評判:インターネット上の口コミや評判も参考になります。ただし、個人の感想であることを考慮し、客観的に判断しましょう。

4.2 治療の流れ

一般的な鍼灸治療の流れは以下の通りです。

  1. 問診:現在の症状、既往歴、生活習慣などについて詳しく聞かれます。コロナ感染時期や後遺症の発症時期、具体的な症状、日常生活への影響などを伝えましょう。
  2. 診察:舌の状態や脈拍、お腹の状態などを診て、体質や症状の原因を判断します。東洋医学的な視点から総合的に診ていきます。
  3. 治療:症状に合わせて、ツボに鍼やお灸を施します。痛みはほとんど感じませんが、敏感な方は事前に伝えましょう。使用する鍼は使い捨てなので、感染の心配はありません。
  4. 説明とアドバイス:治療後の注意点や、自宅でできるセルフケアの方法などをアドバイスされます。日常生活で気を付けることや、効果的なストレッチ、食事療法なども指導してもらえます。

4.3 治療頻度と期間の目安

治療頻度や期間は、症状の程度や個人差によって異なります。一般的には、週に1~2回程度の治療を数ヶ月続けることが推奨されます。症状が重い場合は、集中的に治療を行う場合もあります。治療期間については、鍼灸師と相談しながら決めていきましょう。

4.4 費用相場

鍼灸治療の費用は、鍼灸院によって異なります。初診料は1,000円~3,000円程度、治療費は4,000円~8,000円程度が相場です。健康保険が適用できる場合もありますが、医師の同意書が必要です。また、一部の自治体では、助成金制度を設けている場合もあります。詳しくは、各鍼灸院にお問い合わせください。

項目 費用相場
初診料 1,000円~3,000円
治療費(1回あたり) 4,000円~8,000円

自由診療のため、費用は鍼灸院によって大きく異なる場合があります。事前に確認しておきましょう。また、治療前に費用の説明を受け、納得してから治療を受けるようにしましょう。

5. 鍼灸治療と併用したいセルフケア

鍼灸治療の効果を最大限に引き出し、コロナ後遺症の症状を和らげるためには、日常生活におけるセルフケアも重要です。特に冬場は、寒さによって症状が悪化しやすいため、体を温めることを意識しましょう。ここでは、鍼灸治療と併せて行いたいセルフケアの方法を具体的にご紹介します。

5.1 体を温める工夫

冷えは免疫力の低下や血行不良を招き、コロナ後遺症の症状を悪化させる要因となります。日頃から体を温める習慣を身につけましょう。

5.1.1 食事

体を温める食材を積極的に摂り入れましょう。根菜類(生姜、にんじん、ごぼうなど)香味野菜(ネギ、ニラなど)発酵食品(味噌、納豆、ヨーグルトなど)はおすすめです。また、体を冷やす作用のある夏野菜(トマト、きゅうり、ナスなど)冷たい飲み物、生ものは控えめにしましょう。温かいスープや鍋料理も効果的です。

5.1.2 入浴

シャワーで済ませずに、湯船に浸かる習慣を身につけましょう。38~40℃くらいのぬるめのお湯に15~20分程度浸かるのが理想的です。入浴剤を使用するのも良いでしょう。炭酸ガス入浴剤や生薬系の入浴剤は血行促進効果が期待できます。また、ゆっくりと呼吸をしながらリラックスすることで、自律神経のバランスも整えられます。

5.1.3 服装

冬場は重ね着をして、首、手首、足首を冷やさないようにしましょう。マフラー、手袋、靴下などを活用し、体温を逃がさないように工夫することが大切です。特に、腹巻は内臓を温める効果があり、免疫力向上にも繋がります。素材は、ウールやシルク、カシミヤなどの天然素材がおすすめです。

5.2 質の高い睡眠

睡眠不足は免疫力の低下に繋がり、コロナ後遺症の症状悪化を招きます。良質な睡眠を確保するために、以下の点に注意しましょう。

  • 毎日同じ時間に寝起きする
  • 寝る前にカフェインを摂取しない
  • 寝る前にスマートフォンやパソコンの画面を見ない
  • 寝室を暗く静かに保つ
  • アロマオイルやリラックス効果のある音楽を活用する

5.3 適度な運動

適度な運動は、血行促進や免疫力向上に効果的です。激しい運動はかえって体力を消耗させてしまうため、ウォーキングやヨガ、ストレッチなど、無理のない範囲で行いましょう。散歩をする際は、日光を浴びることでセロトニンの分泌が促進され、精神的な安定にも繋がります。

5.4 バランスの取れた食事

免疫力を高めるためには、バランスの取れた食事が不可欠です。主食、主菜、副菜を揃え、ビタミン、ミネラル、タンパク質などをバランス良く摂取しましょう。特に、免疫細胞の材料となるタンパク質は積極的に摂取することが重要です。肉、魚、卵、大豆製品などをバランス良く食べましょう。以下の表を参考に、バランスの良い食事を心がけましょう。

栄養素 役割 多く含まれる食品
タンパク質 免疫細胞の材料となる 肉、魚、卵、大豆製品、乳製品
ビタミンA 粘膜を強化し、ウイルスへの抵抗力を高める レバー、うなぎ、にんじん、ほうれん草
ビタミンC 免疫細胞の働きを活性化させる 柑橘類、キウイフルーツ、ブロッコリー、パプリカ
ビタミンD 免疫機能の調整に役立つ 鮭、さんま、きのこ類
ビタミンE 抗酸化作用があり、免疫細胞を守る アーモンド、ナッツ類、アボカド
亜鉛 免疫細胞の働きを維持する 牡蠣、牛肉、レバー、ナッツ類

これらのセルフケアを鍼灸治療と併用することで、相乗効果が期待できます。自分の体と向き合い、無理なく続けられる方法を見つけることが大切です。

6. 冬のコロナ後遺症対策、鍼灸以外の選択肢

鍼灸治療以外にも、冬のコロナ後遺症対策として有効な選択肢がいくつかあります。症状に合わせて適切な方法を選び、辛い冬を乗り切りましょう。

6.1 病院での治療(西洋医学的な治療法)

コロナ後遺症の症状は多岐に渡るため、まずは医療機関を受診し、専門医による適切な診断と治療を受けることが重要です。それぞれの症状に合わせて、薬物療法や理学療法、呼吸リハビリテーションなど、様々な治療法が検討されます。

症状 考えられる治療法
倦怠感

生活指導、薬物療法(抗うつ薬、中枢神経刺激薬など)、リハビリテーション

息苦しさ、咳

吸入薬、去痰薬、酸素療法、呼吸リハビリテーション

味覚・嗅覚障害

ステロイド薬、ビタミンB12、亜鉛サプリメント

脱毛

ミノキシジル、フィナステリドなどの育毛剤、生活指導

脳の霧

認知行動療法、生活指導、症状に応じた薬物療法

不安感、抑うつ

抗不安薬、抗うつ薬、精神療法

胸痛

原因精査、鎮痛薬、抗不安薬

関節痛、筋肉痛

鎮痛薬、消炎鎮痛剤、湿布、リハビリテーション

自己判断で市販薬を使用するのではなく、必ず医師の指示に従って治療を進めるようにしましょう。

6.2 漢方薬

漢方薬は、自然由来の生薬を組み合わせたもので、体のバランスを整え、免疫力を高める効果が期待できます。コロナ後遺症の症状緩和にも用いられ、特に倦怠感、息切れ、咳、味覚・嗅覚障害などに効果があるとされています。ただし、漢方薬も自己判断で服用せず、漢方医や医師に相談の上、体質に合ったものを処方してもらうことが大切です。代表的な漢方薬としては、補中益気湯、十全大補湯、麦門冬湯などがあります。

6.3 サプリメント

サプリメントは、不足しがちな栄養素を補うことで、免疫力の向上や症状の改善をサポートする役割が期待できます。ビタミンC、ビタミンD、亜鉛、ビタミンB群などは、免疫機能の維持に重要な栄養素です。ただし、サプリメントはあくまで補助的な役割であり、食事からの栄養摂取を優先することが大切です。また、過剰摂取は健康に悪影響を及ぼす可能性もあるため、摂取量には注意が必要です。医師や薬剤師に相談の上、適切な種類と量を選ぶようにしましょう。市販されているビタミン剤やミネラルサプリメント、R-1ヨーグルトなども効果が期待されます。

これらの選択肢を参考に、ご自身の症状や体質に合った方法を選び、冬のコロナ後遺症を乗り越えましょう。複数の方法を組み合わせることで、より効果的な対策となる場合もあります。 何か気になる症状があれば、まずは医療機関に相談することをおすすめします。

7. 鍼灸でコロナ後遺症の冬を乗り切るためのQ&A

この章では、鍼灸治療に関するよくある疑問にお答えします。疑問を解消して、安心して治療を受けていただけるよう、丁寧な解説を心がけています。

7.1 鍼灸治療は保険適用される?

鍼灸治療が保険適用されるかどうかは、症状や施術内容、医療機関によって異なります。

神経痛、リウマチ、五十肩、腰痛症、頸腕症候群、頸椎捻挫後遺症など、厚生労働大臣が定める慢性病の治療に対しては、医師の同意があれば保険適用が可能です。しかし、コロナ後遺症は新しい疾患であるため、保険適用されるかどうかは個々のケースによって判断が分かれます。治療院によっては自費診療となる場合もありますので、事前に確認することをお勧めします。

また、交通事故によるケガや労災が原因の後遺症の場合は、自賠責保険や労災保険が適用される可能性があります。これらの場合は、保険会社や労働基準監督署への手続きが必要となります。

7.2 副作用の心配は?

鍼灸治療は、適切な施術を行えば、副作用はほとんどありません。国家資格を持つ鍼灸師は、解剖学や生理学に基づいた安全な施術を心がけています。

まれに、施術部位に内出血や軽い腫れが生じることがありますが、通常は数日で自然に消失します。また、鍼を刺す際に一時的な痛みを感じることもありますが、我慢できないほどの痛みではありません。もし、施術中に強い痛みや不快感を感じた場合は、すぐに鍼灸師に伝えることが重要です。

衛生管理も徹底されており、使い捨ての鍼を使用するなど、感染症対策にも万全を期しています。安心して治療を受けていただけます。

7.3 妊娠中でも鍼灸治療は受けられる?

妊娠中の鍼灸治療は、安定期であれば基本的に問題ありません。つわりや逆子、腰痛、便秘、冷え性、むくみなどの症状緩和に効果が期待できます。

ただし、流産や早産の危険性がある場合は、施術を控える必要があります。妊娠初期や妊娠後期は特に注意が必要ですので、必ず医師と相談の上、治療を受けるようにしてください。また、妊娠中は使用できないツボもありますので、経験豊富な鍼灸師に施術してもらうことが大切です。

母体の健康状態を第一に考え、安全に配慮した施術を行ってくれる鍼灸院を選びましょう。

7.4 鍼灸院の選び方のポイントは?

コロナ後遺症に悩む方が鍼灸院を選ぶ際のポイントをまとめました。

ポイント 詳細
コロナ後遺症の治療実績 ホームページや口コミなどで、コロナ後遺症の治療実績を確認しましょう。経験豊富な鍼灸師がいる院を選ぶことが重要です。
国家資格の有無 国家資格を持つ鍼灸師は、厚生労働省が定める基準を満たした技術と知識を有しています。安心して治療を受けるために、国家資格の有無を確認しましょう。
衛生管理 清潔な院内環境であるか、使い捨ての鍼を使用しているかなど、衛生管理が徹底されているかを確認しましょう。
アクセス 通いやすい場所にある鍼灸院を選ぶことで、治療を継続しやすくなります。自宅や職場からのアクセスも考慮しましょう。
費用 治療費や保険適用についても事前に確認しておきましょう。
口コミや評判 インターネット上の口コミや評判を参考に、他の患者さんの体験談を確認することも役立ちます。

7.5 治療頻度や期間、費用はどのくらい?

治療頻度や期間、費用は、症状の重さや個々の体質、鍼灸院によって異なります。

一般的には、週に1~2回の頻度で治療を受けることが推奨されています。症状が重い場合は、より集中的な治療が必要となる場合もあります。治療期間は、数週間から数ヶ月かかることが一般的です。費用は、1回あたり5,000円~10,000円程度が相場です。保険適用される場合は、自己負担額が軽減されます。

治療を受ける前に、鍼灸師に症状や治療方針、費用について詳しく相談することをお勧めします。

8. まとめ

冬は寒さや乾燥などにより、コロナ後遺症の症状が悪化しやすい時期です。倦怠感、息苦しさ、咳、味覚・嗅覚障害、脱毛、脳の霧、不安感、抑うつなど、多岐にわたる症状に悩まされている方も多いのではないでしょうか。この記事では、これらの症状改善に鍼灸が有効であることを解説しました。

鍼灸は、免疫力向上、血行促進、自律神経調整作用などを通して、コロナ後遺症の様々な症状にアプローチできます。体の自己治癒力を高めることで、根本的な改善を目指せるのが鍼灸の強みです。鍼灸院を選ぶ際には、コロナ後遺症の治療実績があるかを確認し、治療内容や費用についても事前に相談することをおすすめします。治療効果を高めるためには、体を温める、質の高い睡眠を確保する、適度な運動をする、バランスの取れた食事を摂るといったセルフケアも併せて行うことが重要です。

鍼灸以外にも、病院での治療、漢方薬、サプリメントなど、様々な選択肢があります。ご自身の症状や体質に合った方法を選び、つらい冬を乗り切りましょう。この記事が、コロナ後遺症でお悩みの方の少しでもお役に立てれば幸いです。

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